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社長コラム
Column

vol.55

「秋涼爽快の候、秋はいつやってくるのでしょうか?」

今日は2025年10月9日(木)、暦ではすでに秋ど真ん中です。タイトルにもある通り、時候の挨拶では「秋涼爽快の候」と表現されますが、秋はいつやってくるのでしょうか?

今日伊豆諸島に台風22号が襲来し八丈町では大雨特別警報が発せられました。その後に23号も発生しています。自然災害が多い日本とは言え10月になっても台風が次々と発生し、少し前になりますが静岡県の牧の原では竜巻で大きな被害が出ました。私の子供の頃は竜巻で家が倒壊するなど聞いたことがなかった出来事だと思います。昨今の気候の大きな変化に脅威を感じざるを得ません。

日本橋南詰から見た新ランドマーク
2025年10月9日15時 出典:気象庁ホームページ

そんな自然の大きな変化の中10月4日(土)は日本の政局でも大きな動きがありました。自由民主党の総裁に高市早苗氏が女性議員として初めて選出されました。彼女が選出されたことで主義主張の異なる皆さんから様々な意見が噴出しています。私自身は政治音痴の一民間人ですので静観するのみですが、兎にも角にも我ら日本人が世界で躍動し、誇りが持てる国を作り上げていただきたいと思います。

そう「誇り」と言えばノーベル賞です。

ノーベル生理学・医学賞に大阪大学の坂口志文さん、ノーベル化学賞に京都大学の北川進さんが見事受賞されました。坂口さんは1980年代に免疫学のコミュニティーから一度否定された研究を真摯に貫きTレグによる免疫反応を抑制する細胞の研究で結果を出され、北川さんは極小の穴が無数にあいた「多孔性金属錯体」を開発されました。

お二人に共通するのは、ご自身の好奇心と信念に基づき決して恵まれた環境でない中で研究開発を継続され結果を出されたということだと思います。特に北川さんのコメントに「若い人が研究時間を確保することが大切だ。研究者をサポートできる体制になっていない。研究支援人材が必要だ」(日本経済新聞より)とありました。少子化が進む日本で若い人材の育成が大事であるというところに強く共感を覚え、経営(事業)も全く同じだと認識を新たにした次第です。

次は女子ゴルフです。10月6日(月)のネット報道からです。

今やアメリカのLPGA(全米女子プロゴルフ協会)に参戦する日本人選手は14名であると記憶しています。その中で岩井姉妹や勝みなみ選手などが上位に名を連ねることが当たり前のようになりました。日本の女子ゴルフは世界のトッププロに肩を並べる実力になったということだと思います。

しかしLPGAの本選に参戦できる資格は大変厳しい枠があることから、最難関であることは周知のとおりです。LPGA本選への参加資格がなく本選への昇格を目指す選手のために下部ツアーのEPSONツアー(アメリカ)というものがあり、このEPSONツアーのランク上位15名が翌年の本選への参加資格を得られます。

今年は、原英莉花選手が参戦していました。日本通運さんのコマーシャルで有名な選手です。彼女は今シーズン5位に入り来年米ツアーへの参加資格を得ました。これは凄いことだと思います。厳しい環境に身を置き地道な努力をしたことで報われたのだと思い、感激しました。

それでは次に私たちにとっての10月の話に移りたいと思います。

2025年9月第15期の上半期が終了し10月下半期に入りました。現在上半期の業績について財務集計を行っているところで、正確な経営数値は今後の事務作業の進捗を待ちたいと思っていますが、売上は概ね計画通り8億円前後の数値に落ち着くものと予想しております。

しかし、利益となると話は別で、現状はたいへん苦戦しています。理由は多くの中堅企業の皆さん同様で、人件費を含めた様々な物価の上昇にあります。このような状況下で半年後の決算を迎えるまでにできることは、より一層の売上高の増加とコストの削減を同時に図ることが基本中の基本であると考えています。

しかしながら、エンジニアリング事業ではそこで働く人材がまさに重要な経営資源であり、人件費の基礎部分の削減はほとんど困難であるため、労働生産性をいかに高めるかが重要であると考えています。お客様システムの受託開発においていかに開発生産性を上げるか、無駄を無くすかが重要なテーマとなっています。

ではシステム開発における生産性をどのように上げるか?

その答えの一つは7月16日(水)に13周年記念セミナーの中で発表したAIの取り組みだと考えています。当社では1年前から「バイブコーディング」に着目し、このAI技術をどのようにシステム開発の現場で活用するかを取り組んできました。現在は月に2度ほどアプリケーションエンジニアを対象に、開発プロセスに応じた「バイブコーディング」の利用方法の研修と開発を同時に行っています。

次にいかに無駄を無くすかです。

これは営業活動からシステム開発作業、システム導入作業、そしてシステム保守作業のプロセスをいかに可視化し、共有化することを徹底することだと考えています。そのために創業から13年間続けてきた仕事を棚卸し、仕事とシステムの両面で改善活動を開始しました。これらの一連の活動の概要は12月までにまとめ上げることになっています。

もう一つは、これは無駄を無くすというよりも会社で働く社員の皆さんが誰もが同じ制度の中で働ける制度を作り上げ、"納得した" 上で仕事に取り組む環境を整えることです。それは新たな人事制度を再構築するという作業です。

当社は以前より何度も申し上げているように、2012年に4人で始まり、会社であるために業績を追うことと、事務や制度を作り上げることを同時に行ってきました。しかしながら少人数では対応できたことが100人近い社員を抱える現在では、人事労務上でさまざまな課題に直面しているところです。

この人事制度再構築は昨年から専門家の指導を仰ぎ継続しており、年内には制度設計を完了させ来年度から新しい制度で会社を運営したいと目下努力をしております。

2025年10月上旬、たった10日間ですが内外で様々な出来事がありましたが、それではそろそろ私の四方山話を終えたいと思います。

今期も今までと変わらずお客様のシステム健全稼働のお役に立ちたいと思っております。今後もお客様、パートナー、関係する多くの皆様から変わらぬご愛顧をいただけますことを心よりお願い申し上げます。

当社の信条は「自己、会社、そして社会に貢献する」です。
当社の理念は「お客様の夢と思いをICTと正しい情熱で」です。
当社のモットーは「ICTに温故知新を」です。

これらを3つの価値の会社の中心におき、そして社員とその家族、そしてご支援をいただくすべての皆さんが健康で躍動されることをいつも夢見ております。

そして、皆様の更なるご健勝とご発展を心よりお祈りいたします。

以上

2025年(令和七年)10月10日
トライビュー・イノベーション株式会社
代表取締役社長 村松 光德