AS400 / IBM iと
Web / ECサイトを連携!
見積シミュレーションから受注管理システムまでの業務効率のアップを目指そう!
今回のテーマはBtoBの、AS/400、IBM iシリーズとWeb・オフィス家具のECサイトの連携に関する、概要と導入ポイント、案件事例について解説しています。
この記事では、10年以上携わり、100 社以上の企業を支援してきたトライビュー・イノベーションの知見をもとに、AS/400とECサイトとの連携に関する基本的な知識や概念から、具体的な施策までを初心者向けに解説します。
また関連資料もダウンロードすることができますので是非ご活用ください。
AS/400、IBM iシリーズとWeb/ECサイトを連携させる目的は、業務を自動化するというだけでなく、「ユーザビリティを高めると同時に、一元管理による全体の生産性が向上する仕組みを実現させる」こととしています。
ただし、機能だけを開発して連携させるだけでは、操作性が悪く使いにくいシステムになってしまうという事態になりかねないため、開発には注意が必要です。
このようなシステム連携、開発を進めていくために、求められることとは、AS/400、IBM iシリーズとWeb/ECサイトを理解した開発ができる技術力だけでなく現場の担当者への丁寧なインタビュー、適切な戦略設計と納品後の運用に配慮して導入を進行していく、という点です。
このような方針、導入する姿勢で進められると、ユーザーの満足度の高いシステムが構築できプロジェクトとして成功したと評価できると思います。
なお、トライビュー・イノベーションでは、経験豊富な担当者が、AS400などのIBM製品のシステム開発やEC連携、Webサイト制作やサイト分析、サイト運用、デジタルマーケティングの支援までワンストップで請け負っております。お気軽にお問い合わせください。
業務効率を向上させる
堅牢性の高いAS/400とオフィス家具のWeb・EC連携を最適化することで、リアルタイムでデータが自動的に更新されるため、単純作業、手動入力や確認作業のコストパフォーマンスがUPします。重複した運用業務が削減され、見積から発注、在庫引き当て、入出荷、請求まで一元管理が可能となり、作業時間が短縮されます。
データの正確性
シームレスな連携により、作業漏れや入力ミスなどのヒューマンエラーが減り、データの正確性が向上します。また見積や注文内容、在庫状況が常にデータ連携され、誤発注や過剰在庫、在庫不足のリスクが減少します。
ユーザー・顧客満足度の向上
顧客の注文状況を迅速に確認できます。また正確な在庫や納期情報を提供できるため顧客サービスが向上します。さらに管理者ユーザーや一般ユーザーなどユーザー毎に確認できる情報を制御できます。また、注文後の納期の遅れや想定外のトラブルの発生状況などがリアルタイムで情報共有でき、ユーザーや顧客に対して緊急性の高い・透明性の高い情報やサービスが発信できます。
業務負担の軽減とトラブル回避
自動化(オートメーション)されることで、受発注管理に関わる管理者(責任者や担当者)の負担が軽減されます。これにより戦略的に業務リソースを割り当てられるようになります。また、システム通知やアラート機能、障害の検知機能により、管理ミスやトラブル対応の工数削減にもつながります。
初期導入コスト
システム連携には初期費用がかかることが多く、特にAS/400とECプラットフォーム間の連携には専用のAPIやミドルウェアの開発が必要になる場合があります。導入初期には、設計~計画したシステムの設定、トレーニングなどに時間とリソースを要します。
データ統合の複雑さ
AS/400の構造は最新のECサイトやそのシステム構造と異なるため、適切な連携が難しいケースもあります。その場合はデータのマッピングや変換が必要になることが多く、システムエラーやバグなど想定外のトラブルの元となるリスクが存在します。システムの更新時期が重なると、システムの整合性やパフォーマンスが低下する場合があり、システム全体のメンテナンスの手間、調整作業が増える可能性があります。
セキュリティリスク
AS/400をWebやECシステムと連携することで、システム全体の範囲(領域)が拡大します。そのため外部からのアクセス種類や経路が増え、セキュリティリスクも増大します。システムの安全性を担保し確保するためには、目的に応じたセキュリティ対策が重要で適切なシステム管理が求められます。
このようなポイントが重要視されるため、上流工程から意識することが大切です。次に課題解決の事案です。
「AS400/IBM iとオフィス家具のECサイトを連携させて実現したい」というご要望をいただいたとき、このような機能開発が求められることがあります。
課題と要望を整理すると、このようになります。
要望や課題を整理できると既存システムのマスタやファイルに対しどんな修正~更新~調整をする必要があるのかが、判断できます。
またマスタやファイルが不足している場合は新規で準備します。
課題と要望を整理したあとは、プロジェクト関係者間で理解が一致できるよう、機能やマスタやファイルなどのデータの流れ、実現したい処理などを見える化します。
例えば、影響するマスタやファイルはこのように一覧にします。この一覧表で認識が一致できます。どのマスタやファイルが新規なのか追加なのか、どんな更新が必要なが見える化できます。
オフィス家具のECサイト(BtoB)システムとの事例の一部
マスタ名 | 主な項目 | 説明 | 新規/更新 |
---|---|---|---|
商品マスタ | 商品ID、商品名、カテゴリID、ブランドID、価格、在庫数、商品説明、登録日、更新日 | 商品情報全般を管理するための基本データ | 更新 |
カテゴリマスタ | カテゴリID、カテゴリ名、親カテゴリID、表示順 | 商品カテゴリを階層構造で管理 | 更新 |
ブランドマスタ | ブランドID、ブランド名、説明 | 各商品のブランド情報を管理 | 更新 |
素材マスタ | 素材ID、素材名、説明 | 使用されている素材の種類を管理 | 更新 |
カラーマスタ | カラーID、カラー名、カラーコード(HEX値) | 商品のカラーバリエーションを管理 | 新規 |
顧客マスタ | 顧客ID、名前、メールアドレス、住所、電話番号、購入履歴、ポイント情報、登録日 | 顧客の基本情報を管理 | 更新 |
注文マスタ | 注文ID、顧客ID、注文日、合計金額、注文ステータス | 注文全体の概要を管理 | 更新 |
注文詳細マスタ | 注文詳細ID、注文ID、商品ID、数量、単価 | 注文ごとの商品の詳細情報を管理 | 更新 |
配送方法マスタ | 配送方法ID、配送方法名、料金、納期 | 配送に関する情報を管理 | 更新 |
配送地域マスタ | 地域ID、地域名、送料 | 地域ごとの送料設定を管理 | 新規 |
管理者マスタ | 管理者ID、名前、権限レベル、ログインID、パスワード(ハッシュ化) | サイトの管理者情報を管理 | 更新 |
アクセスログファイル | サイトやシステムへのアクセス履歴を記録 | システム運用監視、トラブルシューティング | 更新 |
売上分析ファイル | 売上データを集計・分析した結果を記録 | 販売戦略の策定、マーケティング施策の立案 | 新規 |
顧客分析ファイル | 顧客データをセグメント化し分析した結果を記録 | CRM(顧客関係管理)の強化、ターゲティング広告 | 更新 |
予算管理ファイル | 各部署やプロジェクトの予算に関するデータを記録 | コスト管理、予算超過の防止 | 更新 |
経費精算ファイル | 社員や取引先からの経費申請に関するデータを記録 | 経費処理の効率化、経費削減の分析 | 新規 |
事例:AS400/IBM iとWeb・オフィス家具のECサイト(BtoB)のマスタやファイルの連携イメージ
例えば「会員登録機能の開発/実装」です。
現在:実装されていない状態
↓
開発後:実装された場合、ユーザーマスタ(顧客マスタ)など関係各種マスタへ反映、ログイン処理。ログイン後は現在と同様処理ができる。
会員がID(メールアドレス)とPWを入力して登録できる。
AS400やWeb・ECサイト連携は予算確保やリソース確保と同じくらい、関係者へ相談するタイミングやスピード感が大切です。プロジェクトを相談する相手や開発担当が、社内のメンバーのみで完結していればスケジュール確保もスムーズに進みそうですが、外部に相談、依頼する場合(外注)は注意して進めていきます。
具体的な注意点のひとつとしては、発注者が外注する際に自社の担当部署の業務の影響範囲はどこまでか、自社システムの管理部門に何を依頼したらよいのかなど、正しい工数や開発コスト、概算見積を取得するのに時間を要することがあります。また関係各署からは適切な進行管理が求められます。
社内のプロジェクト責任者や発注者にはAS400やWeb・ECサイトを連携できる外注、安心して任せられる外注先がどこに存在するのか、また納品後も外注先はしっかりサポートしてくれるのか、など調査や情報収集、情報整理をする時間が必要になってきます。このような事情から正しい概算見積を取得するのも一苦労でもあるため、AS400やWeb・ECサイト連携が得意な外注を見つけることは簡単ではないことが分かると思います。
信頼できる外注先、パートナーを早めに見つけることをお勧めします。
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